水稲の面的生育予測

気象データ

  • 農研機構 メッシュ農業気象データを利用し、日平均気温を空間補正した値を入力値としています。
  • 日平均気温は、前日までは実況値、10日先までは数値予報値、26日先までは1ヶ月ガイダンス予報値、27日以降は平年値を空間補正した値が、毎日更新されています (出典:農研機構 メッシュ農業気象データ システム)。

水稲データ


地図データ

  • 淡色地図,標準地図,写真は,出典:国土地理院ウェブサイト
    「The bathymetric contours are derived from those contained within the GEBCO Digital Atlas, published by the BODC on behalf of IOC and IHO (2003) 海上保安庁許可第292502号(水路業務法第25条に基づく類似刊行物)」,
    Shoreline data is derived from: United States. National Imagery and Mapping Agency. "Vector Map Level 0 (VMAP0)." Bethesda, MD: Denver, CO: The Agency; USGS Information Services, 1997.,
    Images on 世界衛星モザイク画像 obtained from the NASA Land Processes Distributed Active Archive Center (LP DAAC), USGS/Earth Resources Observation and Science (EROS) Center, Sioux Falls, South Dakota, (Year). Source of image data product.
  • 「データソース:Landsat8画像(GSI,TSIC,GEO Grid/AIST), Landsat8画像(courtesy of the U.S. Geological Survey), 海底地形(GEBCO)」 を使用しています。
  • Leafletライブラリを用いて、地理院タイルを表示しています(出典: 国土地理院 地理院タイルを用いたサイト構築サンプル集)。

地図の描画方法

  • GMT(The Generic Mapping Tools)を用いて、地図を作成しています(出典: GMT)。

全国

  • 全国をクリックすると、今日の発育ステージの面的推定図を表示します。

  • 表をクリックすると、表のページに移動します。
  • 出穂日から今日までの積算気温(℃日)とその平年差(日)の推定値を表示します。マイナス値は今日の発育ステージが出穂前であること、プラス値は今日の発育ステージが出穂後であることを示します。
  • 1㎞メッシュの推定値に、田面積で重み付け平均した値です。
  • 発育ステージの面的予測(会員ページ)の表をクリックすると、今日の発育ステージ、幼穂形成期、出穂日、成熟期、それぞれの平年差の推定値を表示します。
  • 冷害・高温害の面的予測(会員ページ)の表をクリックすると、冷却量(前期)、冷却量(中期)、冷却量(後期)、ヒートドース値、登熟気温、それぞれの平年差の推定値を表示します。
  • 収量の面的予測(会員ページ)の表をクリックすると、収量とその平年比の推定値を表示します。

地図

  • 地図をクリックすると、地図のページに移動します。
  • 右上のラジオボタンの淡色地図、標準地図、写真を選択して、背景地図を選ぶことができます。
  • 右上のチェックボックスを選択して、今日の発育ステージの面的推定図を表示します。
  • 左上の+-をクリック、または、マウススクロールなどの操作により、拡大、縮小することができます。
  • 発育ステージの面的予測(会員ページ)の各地方の地図の右上のチェックボックスを選択して、 その地方の幼穂形成期、出穂日、成熟期とそれぞれの平年差の1kmメッシュ予測図を表示します。
  • 冷害・高温害の面的予測(会員ページ)の各地方の地図の右上のチェックボックスを選択して、 その地方の冷却量、ヒートドース値、登熟気温とそれぞれの平年差の1kmメッシュ予測図を表示します。
  • 収量の面的予測(会員ページ)の各地方の地図の右上のチェックボックスを選択して、 その地方の収量とその平年比の1kmメッシュ予測図を表示します。
  • 右上のチェックボックスの田面積は、1㎞メッシュの水田面積率を表します。 水田の多い場所、少ない場所が確認できます。

過去日

  • 過去日をクリックすると、過去日のページに移動します。
  • トップの過去日のセレクトボックスに、年月日を選択して、その年月日における、発育ステージの面的推定図を表示します。
  • 発育ステージの面的予測(会員ページ)の各地方の過去日のセレクトボックスに、年月日を選択して、その地方のその年月日における、 発育ステージとその平年差の面的推定図を表示します。

二十四節気

  • 二十四節気をクリックすると、二十四節気のページに移動します。
  • 今日の正午の太陽黄経の円グラフを表示します。
  • 今年の二十四節気の月日時分を表示します。

今日の太陽

  • 今日の太陽をクリックすると、今日の太陽のページに移動します。
  • セレクトボックスから地方名を選択します。その緯度、経度における、10分間隔の現在月日時分の太陽の方位と高度を表す極座標グラフを表示します。
  • 今日の日の出の時分と方位、南中の時分と高度、日の入りの時分と方位を表示します。
  • 今日の市民薄明、航海薄明、天文薄明、それぞれの始まりと終わりの時分を表示します。

太陽の位置の計算方法


10年平年

  • 2023年の前年から過去10年間の日平均気温を平均した、10年平年日平均気温を入力値としています。
  • 2023年の前年から過去10年間の都道府県の田植期、出穂期の平均値として定め、都道府県の10年平年田植日、10年平年出穂日を入力値としています。 同一都道府県内では、それらの値は等しいと仮定しています。

地方の選択(会員ページ)

  • 利用領域に、北海道、東北、中日本、西日本、九州、沖縄のいずれか1地方を選択した会員は、その1地方の発育ステージの面的予測に移動することができます。
  • 利用領域に、全国を選択した会員は、北海道、東北、中日本、西日本、九州、沖縄、全ての地方の発育ステージの面的予測に移動することができます。

発育速度(会員ページ)

  • 田植日から出穂日を推定する発育速度のモデルを用います。
  • 発育速度は、都道府県毎に計算します。品種毎の発育速度ではないことにご留意下さい。
  • 発育速度は、日平均気温の一次式を用いています。既に、平年出穂日は求めています。この発育速度を用いて、平年出穂日からの平年差と出穂日を計算します。
  • 予測誤差(今年の前年から過去10年間、予測出穂日と実際の出穂日の残差二乗平均平方根)を計算して、出穂日の予測能力を検証します。

発育ステージの面的予測(会員ページ)

  • 水稲の発育ステージは、多くの事例で、出穂日からの日数、または、出穂日からの積算気温で示されています。
  • 発育の進展は気温の影響を受けることから、ここでは、発育ステージは、出穂日からの積算気温に対応すると仮定します。
  • 幼穂形成期は、出穂日からの積算気温が-600℃日に設定します。
  • 成熟期は、出穂日からの積算気温が1000℃日に設定します。
  • 今日の発育ステージは、出穂日から今日までの積算気温で表します。
  • 平年における今日の発育ステージに相当する日を求めます。今日の発育ステージの平年差(同期間の積算気温の平年差)は、今日とこの日の差(日数)で表します。
  • この平年差がマイナスの場合は、今日の発育ステージが平年に対して早いこと、プラスの場合は、平年に対して遅いことを表します。

冷害・高温害の面的予測(会員ページ)

  • 冷却量は、障害型冷害を受ける期間において、20℃以下の日平均気温を積算した値で表します。不稔歩合は、冷却量の増加とともに増加する傾向があります(1)。
  • 冷害危険期は、低温により花粉が障害を受けやすい減数分裂期に相当し、出穂日からの積算気温が-300℃日に設定します。
  • 冷却量(前期)の積算期間は、幼穂形成期(-600℃日)から冷害危険期(-300℃日)までに設定します。
  • 冷却量(中期)の積算期間は、冷害危険期間(-450℃日から-150℃日まで)に設定します。
  • 冷却量(後期)の積算期間は、冷害危険期(-300℃日)から出穂日(0℃日)までに設定します。
  • ヒートドース値(heat-dose, HD_m26)は、出穂後20日間において、26℃以上の日平均気温を積算した値で表します。白未熟粒率は、ヒートドース値の増加とともに増加する傾向があります(2,3)。
  • 登熟気温は、出穂後40日間の平均気温で表します。登熟程度および作況は、登熟気温に関係があります(4,5)。

参考文献

  • (1) 内島(1976): 農業気象 31, 199-202.
  • (2) Ishigooka Y, et al.(2011): Journal of Agricultural Meteorology 67, 209-224.
  • (3) 西森ら(2020): 生物と気象 20, 1-8.
  • (4) 内島(1986): 農業気象・環境学, 93-104.
  • (5) 坪井(2006): 農業気象学, 養賢堂, 66-75.

収量の面的予測(会員ページ)

  • 発育ステージの面的予測と平均気温データから、収量とその平年比を面的に予測します。

発育速度(東北)

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主要品種との比較

  • 1981年から2017年まで、東北地方の10試験地の5つの主要品種「まっしぐら、あきたこまち、ひとめぼれ、はえぬき、コシヒカリ」の出穂日の平年差と、同地点の1kmメッシュの平年差を比較しました(528点)。
  • 平年出穂日は直近過去5年間の平均値です。試験地、品種の違いにも関わらず、1kmメッシュの出穂日の平年差は、主要品種の出穂日の平年差を二乗平均平方根誤差2.3日で推定できました(図1)。

Figure1
図1 主要品種と1kmメッシュの出穂日の平年差の比較

  • 同じ主要品種の出穂日と1kmメッシュの出穂日を比較しました(528点)。その二乗平均平方根誤差は5.7 日であり、誤差が大きいことが分かりました。
  • 誤差が大きい理由は、通常、その地域で栽培されていない品種「あきたこまち(福島)、コシヒカリ(宮城)など」を含むためと判断しました。
  • そこで、地域を代表する品種「まっしぐら(青森)、あきたこまち(秋田、岩手県北)、ひとめぼれ(宮城、岩手)、はえぬき(山形)、コシヒカリ(福島)」に限定した出穂日と 1kmメッシュの出穂日を比較しました(226点)。
  • 1kmメッシュの出穂日は、地域を代表する品種の出穂日を二乗平均平方根誤差3.6日で推定できました(図2)。

Figure1
図2 地域を代表する品種の出穂日と1kmメッシュの出穂日の比較
(1月1日を1とする日数)

電源の無い水田、畑においても、スマートフォンで情報を確認

  • スマートフォンのブラウザの検索画面に、水稲の面的生育予測、又はこれに類する検索語を入力して、水稲の面的生育予測のホームページを表示します。
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計算方法

  • 特開2021-140759
  • 特許7089285
  • 川方(2020): 東北農業研究 73, 25-26.
  • 川方(2020): 北海道の農業気象 72, 4-9.
  • 川方(2019): 東北の農業気象 63, 1-12.